所属部署、担当業務などを教えてください。
調査部で、インターネット・ゲーム・メディアセクターのセルサイドアナリストとして株式の調査を行っています。その中でもエンターテインメント業界と人材サービス業界の企業を担当しており、現時点では10社ほどの企業をカバレッジしています。株式リサーチの主な業務は、担当企業及び業界の調査・業績予想、買い/中立/売りといったレーティングの付与、推奨銘柄の選定、機関投資家とのミーティングやイベントを通してのコミュニケーションなどです。業務内容は時期によって様々です。3か月ごとの担当企業による決算発表の時期は、決算内容の確認、決算に関するレポートの執筆、業績予想のアップデートなどを行い、決算期の合間にはテーマ性のある長いレポートの執筆や投資家向けイベントの開催・ディナーミーティングなどを行ってます。
現在の職務で最も楽しい(やりがいがある)ことは何ですか。
株式のアナリストとして機関投資家とのディスカッションにはやりがいを感じますが、やはり一番楽しいのは企業分析をしているときです。どのようなアプローチで業績予想を組み立てるのかを考え、さらに、その企業の競争優位性がどこにあるのか、その競争力の源泉は何かという問いに対して、公開情報を基に仮説を立て、調べものをして、検証するという一連の作業を繰り返し、様々な仮説を試行錯誤している瞬間は非常に楽しいです。一方で、投資家との議論の中で分析に対してのヒントをもらうこともあり、色々な人の話を聞きに行くことの重要性も感じます。様々な試行錯誤の末、執筆したレポートが分析に役立ったというフィードバックを投資家から直接いただくこともあり、そのような時にはやりがいを非常に感じます。
今の部署で一番大切なスキルは何ですか?
好奇心だと思います。リサーチの仕事は、企業に対する理解に始まり、自分なりの見解の発信まで一貫して自分自身で行う必要があります。その過程においては、財務分析・企業分析・言語力などのスキルセットや、粘り強さ・遂行力・交渉力などのマインドセットが求められます。しかし、それらの根底を支えるのは、物事に対する興味・関心であり、調査対象への好奇心を持つことが大切な要素だと思います。
仕事以外での趣味は何ですか?
スキーです。その中でも基礎スキーという種目をやっています。昔は家族と旅行でスキーをする程度だったのですが、数年前から本格的に再開して熱中しています。年間数十日滑っており、今年からは大会にも出て、オフシーズン中のトレーニングも始めました。成長が感じられるときとそうでないときがある中で、めげずに毎週滑っていると急に何かをつかめる瞬間があり、それを味わうとスキーがやめられなくなります。スキーを通して仕事以外での友人も増え、練習相手にも事欠かなくなりました。身体的に成長が見込めるうちにどこまで上達できるようになるか、できるところまで頑張ってみようと思っています。
今までで一番の功績、または印象に残っている仕事は何でしょうか?
エンターテインメント業界のとある企業をカバレッジしたことです。数年前、業績が急回復し始めたタイミングでカバレッジし、その後株価は3倍以上に上昇しました。当時はその企業を担当するアナリストが少なく、多くの投資家から問い合わせをいただきました。弊社のグローバルなネットワークを通じて、日本国内だけではなくアジア・北米・欧州などの投資家に対し、この銘柄を推奨できたことは、入社以来一番の成果だと思います。また、本質的ではない要因で株価が下がった時に、「買い」を強調するレポートを発行し、後日会社の経営陣から感謝の言葉をいただいたことも印象に残っています。
就職活動を行っている学生に対して、アドバイスできることはありますか?
学業でも趣味でも、何か打ち込めることを見つけると良いと思います。自身のモチベーションで何かを突き詰めている人は他者から見ても魅力的ですし、今後の人生においても大きな糧になると思います。将来の自分が何をしたいと思うかを今から予測するのは不可能なので、目先の就職だけにとらわれず、今の自分が何をしたいかを大事にしてもらいたいと思います。