先輩たちの声

Sosuke Takamatsu

髙松 創介

投資銀行部門

ディレクター

2011年入社

所属部署、担当業務などを教えてください。

投資銀行部門においてTMTセクターのカバレッジを担当しています。TMTセクターは裾野が広く、私は半導体や電子部品などの製造業に加えて、ゲーム企業やメディア企業に対するアドバイザリー業務を行っています。顧客の業界動向を分析し、M&A、資金調達案件のご提案から実行までを行います。私は大学時代には理系で機械工学やロボティクスを研究していましたので、テクノロジーには元々興味関心があり、こういったクライアントと一緒に働ける仕事に非常にやり甲斐を感じています。

 

また、我々の顧客の多くは非常に速い技術革新が求められる産業に所属していること、事業領域や競争環境もグローバルであることから、我々投資銀行のバンカーもテクノロジーの動向を追い海外のグローバル企業の企業戦略を理解することが求められます。そのためには我々も海外オフィスとの密な連携、様々な方法での情報収集や分析が必要であり日々の業務は非常にエキサイティングです。

当社でどのような成長の機会を得ていますか?

これまで多くの成長機会を提供してもらいました。私は新卒で当社に入社し、最初の1年半はTMT/GIG、FIGチームにローテーションで異動し、その後M&Aチームに本配属となりました。M&A案件を多く執行することで経験を積みたいと考えていましたし、M&Aチームでの日々の業務は非常に充実していました。就職活動をしていた頃からいつかはカバレッジチームで案件を組成する仕事もやってみたいと考えていましたので、アソシエイトの後半に差しかかかる頃にTMTカバレッジへ異動をさせてもらいました。本配属後のチーム異動はあまり一般的ではないのですが、私の場合は希望を伝えたことで各チームと相談しながら柔軟に対応してもらった形になります。

 

その後、社内のモビリティ制度を活用してロンドンオフィスのTMTチームで1年半程度勤務する経験をさせてもらいました。この期間中は日本の仕事からは離れ、完全にロンドンオフィスのチームの一員として現地のバンカーと同様に現地の顧客向けの投資銀行業務に従事させてもらいました。当時私はヴァイスプレジデントという中堅ポジションであり実務の中心的な役割を果たすべき年次でしたので、長期間に渡って東京オフィスの業務から離れることはチームに負担を掛けてしまうことだったと思いますが、長期的な人材育成という観点で投資をしてもらったと感じています。また、ロンドンオフィスでは東京で担当していたセクターに加え通信ネットワークやソフトウェア、広告業界といった新しいセクターも手掛けることなり、私自身勉強しながら業務にあたりました。投資銀行業務はグローバルにある程度標準化されていますが、欧米特有のビジネスモデルや異なるセクターを理解するには多くのことをインプットする必要がありました。現地チームの観点からも私がチームの戦力になるまでは時間を要したと思いますが、ファームワイドに人材育成・コネクティビティの強化に重きを置いてもらったと思います。

バンク・オブ・アメリカを一言で表現すると、何でしょうか?

当社のカルチャーを一言で表現するならば“多様性“かと思います。新卒入社以来私は当社で働いていますが、個性的な人材も多く、異なる視点からの意見交換、自己主張をしやすい風土であり、そういったカルチャーは我々が日々のビジネスを行う上での競争力の源泉、アドバイスの差別化要因になると考えています。

今後のキャリアプランを教えてください。

顧客とのコミュニケーションの最前線に立ち、成長を後押し或いは課題を解決するための最適なアドバイスを提供することで案件を組成できるバンカーになりたいと考えています。投資銀行が関与する案件は顧客にとって重要度の高い経営事項であり、信頼して弊社に案件を任せていただけるバンカーになるには経験も研鑽も必要だと感じています。また、これまで自分がそうしてもらったように、自分より若い世代の育成や成長機会も意識しながら強いチーム作りをしていくことも必要だと考えています。

今までで一番の功績、または印象に残っている仕事は何でしょうか?

大きな達成感を得られた仕事、あるいは悔しい思いをした仕事は沢山ありますが、我々の業務が実社会と結びついていることを強く実感したエピソードは2つあります。

 

一つは、ある顧客の資産売却の案件でアジアにある製造拠点をサイトビジット(※Due Diligenceの過程で実際の拠点を訪問して精査するプロセス)しことです[HM-MJ1] 。大規模な工業地帯の一画に顧客の製造拠点があり、工場内部の見学や経営陣との面談といったDue Diligenceのサポートを行うために海外出張したのですが、ふとした際に現地の工場の従業員の方から、「この案件を何とか成就させて欲しい」と話しかけられたことを強く覚えています。当時は入社3年目のジュニアでしたので、日々の分析や資料作成が自分の直接的な仕事だと捉えていましたが、自分の関わる仕事の先にはその影響を受ける多くの人々やその生活があることを再認識し、身が引き締まる思いでした。

 

もう一つは、ある海外のテクノロジー企業の買収に関する案件で、クライアントと一緒に対象会社の研究施設を訪問した際のエピソードです。対象会社は自動運転に関連する技術開発を行っている企業でしたが、シリコンバレーにある現地オフィスを訪れた際には開発中の試験車に我々も同乗させていただき、実際に公道を走りながら自動運転のシステムがどのように機能しているのか説明していただくという経験をさせていただきました。TMTバンカーとして日頃から技術の動向はウオッチしていますが、直に自分の体験としてそのような技術に触れることで、投資銀行の仕事を通じて新技術や社会の発展に貢献しているという実感を得られ、仕事の意義やモチベーションについても自分のやりたい方向と合致しているという気持ちを新たにしました。